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義援金

震災から1週間。その間に余震はなお続き、福島原発の状況は深刻化。たまたま震源地から遠かった、たまたま原発から遠かったから、被災しなかった者にできることは何か、真剣に考え、行動に移していくことが何より大事だと思っている。それは、積極的に何かをすることだけではなく、何かをしないこと、も含めて。

被災地でいま必要とされていることを自らできる技術を持たない多数の者が、いますぐにできることのうち、もっとも手っ取り早いのが、寄付。芸能人やスポーツ選手が、自ら寄付したり、義援金を募ったり、というニュースが、メディアで放送されているが、これにつき、思うことをいくつか。


1.自分が拠出したカネがなるべく満額、被災地のために使われる手段を選ぶべし。
震災以降、いろいろな団体が募金活動をし、○○(たとえば、日本赤十字)を通じて寄付します、と言っている。 募金活動を行っている団体において、募金活動のための経費は当然にかかるので、たとえ悪意のない、この機会に乗じてお金をかっさらってしまおうなんて邪悪なことを考えていなかったとしても、あなたがその団体に寄付した1000円の満額は日本赤十字には渡らない。半分近くも経費またはその名目で消えてしまうかもしれない。 であれば、直接、日本赤十字に寄付する方が、よいのではないか、と考えてみる必要がある。

もちろん、日本赤十字のほか、どの団体がどういう支援活動を行っているのかわからないから、それを選んでもらうという趣旨で、ワンクッション置く、というのも、ありうる。私はそれを否定しないし、やたらと寄付さえすればよいということではないので、reasonableな考え方だと思う。

でも、募金活動を行っている有象無象の組織には、明朗会計でないところもたくさんあるだろう。あなたの善意が利用され、被災地でない人の手にお金が渡っているとしたら、どうだろう?

寄付金控除という税制上のメリットを享受することを望んでいないとしても、認定NPOを通じて寄付をする、というのは、あなたの1000円がなるべく満額、被災地のために使われる一つの手段だと思う。

・日本赤十字社への寄付 → こちらから
・東北大学への寄付 → こちらから
・ジャパンプラットホームへの寄付 こちらから


2.一般人は、自ら働いて自ら寄付せよ。他人のカネで寄付すべからず。
高校生が駅前で義援金を募っているという話は少なからず聞く。彼らはきっと、メディアで報道されている、大人たちの行動を真似したものだろう。そして極めて純粋に、自分たちができることは何かを考えて行動したものだろう。

しかし、高校生ともなれば、日雇いバイトで稼ぐ手段はいくらでもある。寒いなか1日駅前にたって声を枯らして他人様のカネを集めるのではなく、1日日雇いバイトで5000円でも1万円でも稼いで、それを自ら寄付すればよい。

寄付というのは、稼ぐ力のある人間がするものであって、他人のカネで行うものではない。そこを履き違えてはいけない。


3.一過性のブームにすべからず。残念ながら、これは長期戦。
のどもと過ぎれば・・・、になってはならない。震災直後の今は、新聞もテレビもネットも、ニュースの殆どは震災関係。だが、これは長くは続かない。半年、1年後、5年後は?

震災直後の今は、技術を持たない者が被災地にかけつけては、単なる迷惑、足手まとい。でも、瓦礫が除去され、インフラが復旧したら、そうした私たちにできることは、寄付以外にもたくさんあるだろう。そうしたときこそ、人手が必要になるはず。

そのときに、被災者・被災地に対して持っている今の気持ちを持ち続けていることが、とても大事なことだと思う。

by smthng-new-evrydy | 2011-03-20 22:21 | まじめなお話