ピアノ探しの旅 (2) 電子ピアノ 弾き比べ

ピアノ屋さんのご紹介に続いては、ピアノ探しの旅レポート第2弾は、電子ピアノの弾き比べレポートです。
(なお以下の記載は、実際の私の経験と、独断と偏見に基づくものでありますこと、ご了承くださいませ。)


騒音の観点からは電子ピアノがいいけれど、音色やタッチに納得できるだろうか、やはり音色の違いを楽しめるアコースティックピアノ(以下、生ピアノと書きます)がいいかな、という悩みがありました。そこで、実はこれまで一度も電子ピアノを弾いたことがなかったので、まずは電子ピアノの弾き比べをしました。

Yamaha
子供時代はYamahaのピアノ一筋だった(こちら)ため、事前に調べることもなく、まずは、当然のようにYamahaの電子ピアノ「クラビノーバ」を試弾。時間帯を気にせずに弾けるなら最高!なんて軽い気持ちでお店に行ったのですが、試弾してみて私の考えが甘かったことを強く認識することになります。

というのも、グランドピアノのタッチを再現、という触れ込みのCLP-280でさえ、明らかにタッチが生ピアノとかなりかけ離れていたからです。ガチャガチャ弾かないと音が出ない・・・。指の力を強化したり何らかの音が出る鍵盤楽器が欲しかったり、であればこの楽器でいいのかもしれないけれど、それは私が求めているものとは違いました(逆にもしそういう楽器が欲しければ、CLP-280ではなくもっとお安いもので充分)。

後日、日本ではピアノの先生方の評判もあまりよくないと聞きましたが、それでも2007年の日本国内販売台数シェアは4割弱(*1)もあり、米国でもピアノ屋さん曰く8割ほどだそうです(*2)。マーケティングの勝利なのでしょうか。。。
(*1) 1/21/2008付日本経済新聞より。1位はCasioで6割弱。2社で9割超の寡占市場とのこと。ただ、「電子ピアノ」の中にどこまで含まれているのか(鍵盤数が88鍵未満のものや、ピアニカの巨大版のような持ち運び自由なものが含まれれているか)は不明。
(*2) Kawaiの電子ピアノは1割程度、とのこと。以下の通り、クオリティは高いと思うのですが。

Kawai
クラビノーバにショックを受けた私は、次にKawaiに挑戦。お店に置いてあったのは2代型落ちのCA51でしたが、最新のCA91と同じアクションを採用しているとのこと。恐る恐る弾いてみたところ、タッチはクラビノーバよりも断然◎。そーっと優しく弾いたらそれなりの音が鳴る。

でも、スピーカーで音を鳴らした際の音がくぐもった音だったので、思い切り音を出すことが機能的に不可能だと、ストレスがたまるような気がしました。店員さん曰く、CA51(40W×2)より出力の大きいCA91(40W×2+30W)ならその問題は解決できるのでは、とのアドバイス。確かに、Kawaiの別シリーズの40W×2+30Wの電子ピアノを弾いた際には、音の問題はある程度解決できる気がしました。

ここで、何となく、CA91なら大丈夫かなぁと思いつつ、でも漠然とした不安を感じました。その不安は、続いてRolandを弾いて、負の確信に変わります。

Roland
Kawai試弾後、以前ご指導頂いていたピアノの先生にご相談。先生は電子ピアノ購入には強く反対なさったものの、ピアノ教師の中ではRolandがいいという方もいらっしゃるとの情報を下さったため、Rolandを試弾しにお店へ。

確かに3つのメーカーの中で、最もタッチの納得感がありました。連続打鍵への反応性も3つの中では最もよく、スピーカーもそこそこ。「時間帯を気にせず好きなだけ弾けるという長所があるのだから、これで妥協すべきかも」と思いつつ、なぜ「かも」がついてしまうか考えながらさらに試弾を続けること10数分。

やっと理由がわかりました。それは、「タッチを変えても音量が変わるのみ、音色は変えられない」ことが、私にとってはストレスがたまることでした。そして、電子ピアノを弾けば弾くほどストレスがたまることに気がつき、電子ピアノを購入するべきではない、と確信しました。

電子ピアノ試弾を通して学んだこと
電子ピアノとピアノは、鍵盤楽器という共通点を持つ、異なる楽器、という、ごく当然のことを、何台も試弾してやっとわかりました。

ピアノ演奏には、タッチと音色が重要な要素ですが、現在の電子ピアノには、タッチに応じて音色を変えるという機能までは備わっていません。電子音のレパートリーや、楽譜の表示機能、ドラム音、伴奏機能、自分の演奏の保存機能、自動演奏機能などが備わった電子ピアノの売れ行きが好調なのは想定した顧客層のニーズを捉えているからだ、としたら、「タッチに応じて音色が変わる機能」が追加されることはまずないだろうと思います。なぜなら、そういった顧客層にはそんな機能のニーズは低いだろうから(技術的に不可能な話ではないと、素人的には思うのですが)。

敢えて2つの楽器の異同を整理するなら、こんなところかな。鍵盤を弾いて音を奏でるという点では同じ。でも、その楽しみ方が異なる -- 電子ピアノは、予め組み込まれている多様な機能を駆使して色々なスタイルのお付き合いを楽しむ楽器で、ピアノは、どう向き合ったら楽しいか、敢えていうならどんな「機能」があるのかを1つ1つ発見する過程も楽しめる楽器。

消音機能以外の機能にあまり関心がない一方、いろいろな音色を引き出すことに楽しみを感じる私が、電子ピアノを好きになれないのは当然だったわけです。

そこで、やっぱり私が欲しいのは生ピアノなのだ!ということで、騒音対策について同時平行で調べることを前提に、生ピアノ探しの旅を始めました。
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by smthng-new-evrydy | 2008-05-24 21:44 | 音楽 | Comments(0)